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2024年11月29日

第37回竜王戦第5局 和歌山対局

将棋界最高峰のタイトル戦、竜王戦が11月27・28の2日間にわたって

和歌山市で開催されました。和歌山で竜王戦が行われるのは初めてです。

せっかくなので、お休みを頂いて見に行ってきました。

観戦は2日目から始まり、本局は初日で中盤の入り口まで進んだかなと言うところ。

後手佐々木勇気八段が雁木という柔軟かつ攻撃力のある陣形を採用し、居玉のままで(!)

先手藤井聡太竜王へ攻めかかろうとする形になっていました。

2日目の昼食時間が終わり、佐々木八段が勝負手に踏み込みます。

銀・桂・飛車、更に中央に使っていた馬を総動員して相手の玉頭へ

なだれ込む構えを見せました。下手な受けでは即詰みまである、強烈な攻めだったようです。

 

しかし、ここで藤井聡太竜王の放った手は一見ノーガードにも見える▲6六歩

馬の利きによりタダで取られる場所に歩を進める、凄味のある一手でした。

(それを取られれば自玉の目前に銀・桂・馬が殺到する)

解説がなければさっぱりわからない手でしたが、この手以降は明らかに

佐々木八段が劣勢になったと思います。差し出された歩が取れない。更に

左右から藤井竜王の攻めが続き、居玉の佐々木八段はもちませんでした。

91手目▲4三桂打により後手投了、先手藤井竜王の勝ちとなりました。

 

プロの対局はあまりにハイレベルなので、解説を聞きながらでも

私はわからない事が多いのですが、本局は比較的形勢がわかりやすく

とても面白い一局でした。

解説の棋士もお二人とも関西の方で、とくに女流棋士の村田智穂さんが

関西弁丸出しの口調だったため非常に聞き取りやすかったです。

 

これで竜王戦の勝敗は藤井竜王の3勝(2敗)となり、いよいよ王手です。

これまですべて先手番の勝利となっている本大会ですが、次戦指宿ではどうなるでしょうか。

楽しみに待ちたいと思います。

 

 

 

 

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